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ビタミンKをかんがえる

はじめに

 ビタミンKは、出血に関係するビタミンとして知られてきました。しかし、体内におけるその詳しいはたらきがわかってきたのは、最近のことです。
 ビタミンKは、成人では、食事からの摂取と腸内細菌によって合成されたものの吸収により十分供給できるので、まず欠乏することはありません。ところが、生まれたての赤ちゃんでは、ビタミンK不足から出血症がまれにおこることがあり、問題になっています。また、老人でも血液中のビタミンK量が低く、これが骨粗鬆症(骨がもろくなる病気)の一因となっているのではないかといわれはじめました。
 そこでここでは、ビタミンKのはたらきについての新しい知見をまじえながら、乳児のビタミンK欠乏症や老人の骨粗鬆症をおこさないための注意について考えることにします。

ビタミンKとはどんなビタミンか

 ビタミンKは、ビタミンA、D、Eとともに脂溶性ビタミンの仲間で、自然界では脂質の中に溶けこんで存在しています。

1 ビタミンKの発見

・血液を固まらせる作用のある物質の発見
 デンマークのダムという人が、脂質をまったく含まないえさでニワトリのひなを育てると、筋肉や皮下などに出血をおこし、その血が固まりにくいことを見つけました。その当時知られていた各種のビタミンを与えても、出血は予防できませんでした。そこで彼は、この出来事には、脂質中に含まれるなにか新しいビタミンが関係しているのではないかと考え、その未知の物質をビタミンK(Kはドイツ語で”凝固”ということばの頭文字)と名づけました。1929年のことです。
 その数年後に、この物質は純粋なかたちで抽出され、出血を止める作用(血液凝固作用、抗出血作用)のあることが明らかにされました。

・血液を固まりにくくする物質も発見
 一方、カナダや北米の牧場で、出血をともなって死亡する牛の病気がしばしばみられ、食べていたえさの名からスイートクローバー病と呼ばれていました。
 1941年、ある農夫が、この病気で死んだ牛と、固まらない血液、腐ったスイートクローバーを米国の農事試験場に持ち込み、調べてもらうことにしました。そうしたところ、こんどは、腐ったスイートクローバーの中に、血を固まりにくくする作用をもつ物質-ビタミンKのはたらきを阻害する物質がみつかりました。この物質を応用した研究で、血液中には血液凝固に関連するさまざまな物質(血液凝固因子)が存在することがわかりました。
 そして最近になって、これらの血液凝固因子のいくつかのものが、体内でつくられるときに、ビタミンKが重要な役割をはたしていることがようやく明らかとなってきたのです。

2 ビタミンKの種類と自然界の分布

 ビタミンKは自然界に広く分布していますが、天然に存在するビタミンKには、ビタミンK1とK2とがあります。この2つのビタミンKは、生物的な起源が異なりますが、はたらきの強さはほぼ同じと考えられています。

・植物の葉緑体でつくられるのはビタミンK1
 ビタミンK1は、主として植物の葉緑体で産生されます。したがって、同じ植物でも、緑色の濃い葉の部分に多く含まれます。また、同じ葉でも、陽に当たる表側のほうが含有量が多くなります。

・微生物がつくりだすのがビタミンK2
 ビタミンK2は、さまざまな微生物(細菌など)のはたらきによってつくりだされます。ビタミンK2を合成する微生物として私たちの身近な例では、納豆菌がビタミンK2を産生する力が強いことが知られています。そのため、納豆にはビタミンK2が多量に含まれています。
 また、動物や人間の腸内には、多種多様の細菌(腸内細菌)がすみついており、これらの細菌の多くのものがビタミンK2を合成する能力をもっています。

ビタミンKのはたらき

 私たちのからだには、じつに巧みなしかけがいっぱいありますが、出血(外傷)に対する防御機構もその一つです。たとえば、けがをすると血が出ますが、すぐに血は固まって、それ以上の出血を防ぎます。もしも血が固まらなかったら大変です。しかしまた、血管内で固まってしまっても困るわけです。

1 血が固まるとはどういう現象か

 血が固まる現象(血液凝固)は、複雑な連鎖反応によっておこる現象で、これには血液中に存在する多くのたんぱく質のほか、カルシウムなどが関係しています。これらの血液凝固に関連する重要なたんぱく質のいくつかのものは、ビタミンKのはたらきがないとその機能を果たせないのです。

・血の固まる現象の最終段階
 出血した血液は、最終的には、血漿中に溶けこんでいるフィブリノーゲン(線維素原)というたんぱく質が、トロンビンというたんぱく質の分解酵素のはたらきで、フィブリンという硬い線維状のたんぱく質にかえられ、このフイブリンが血球などを網状にからめて、血が固まります。

・トロンビンはプロトロンビンからカルシウムイオンの力で転換される
 トロンビンは、プロトロンビン(“プロ”とは前駆体という意味)というたんぱく質からつくられますが、そのときやはり血液中に存在するカルシウムイオンと強く結合しないとトロンビンにはなれません。カルシウムイオンと結合していつでもトロンビンになれる条件をそなえたプロトロンビンを、活性型プロトロンビンといいます。
 そして、プロトロンビンがこの活性型プロトロンビンになるためには、ビタミンKのはたらきが必要なのです。

2 血液凝固因子とビタミンKのかかわり

 動物を用いた研究で、次のようなことがわかっています。
 プロトロンビンは肝臓でつくられますが、そのときビタミンKが欠乏していると、よく似たたんぱく質はできるのですが、それは血液凝固を行う力をもっていないのです。そして、ビタミンKを与えると、この凝固力をもたないたんぱく質はプロトロンビンに変わります。どうしてこうした現象がおこるかを調べたところ、ビタミンKが、この凝固力をもたないたんぱく質に、カルシウムと結合する力を与えるはたらきをしていることがわかりました。

・ビタミンK欠乏では正常な能力をもたない血液凝固因子が増加する
 このプロトロンビンによく似ているが凝固力のないたんぱく質は、プロトロンビンの前駆体といってもよいでしょう。つまり、正常なはたらきをする活性型プロトロンビンができるためには、ビタミンKが不可欠なのです。
 血が固まる現象は、実際には、もっともっと複雑に、多くのさまざまな血液凝固因子同士のはたらきが絡みあっています。そしてビタミンKは、プロトロンビンだけでなく、たんぱく質性の血液凝固因子のいくつかのものの合成に必要なことが知られています。
 ビタミンKが欠乏すれば、正常な能力をもたない血液凝固因子が体内に多くなり、重大な血液凝固障害(出血症など)をおこすことになるわけです。

赤ちゃんとビタミンK

1 新生児は体内にビタミンKの備蓄が少ない

 ビタミンKは、上に述べたように、血液を固めて傷口を防ぐ凝固因子をつくるのに必要なビタミンです。不足すると赤ちゃんに出血がおこりやすくなります。

・生まれたての赤ちゃんはビタミンK不足をおこすことがある
 生まれたばかりの赤ちゃんは、もともと体内にビタミンKの蓄えが少ないのです。そのうえ、腸内細菌叢が十分かたちづくられていないので、腸内細菌によるビタミンK2の供給も期待できません。また、ビタミンKを吸収する能力も低いのです。そのため、出生直後に乳を飲む量が少なかったり、母乳中にビタミンKの含有量が少なかったりすると、ビタミンK不足になりやすいわけです。

2 母乳で育てるときに注意したいこと

 赤ちゃんがビタミンK不足になると、とくに困るのは頭蓋内(脳内)出血をおこすことがあることです。この病気は、生後1か月ころにおこりやすい重い病気で、乳児ビタミンK欠乏性出血症と呼ばれています。
 この病気は、人工栄養児よりも母乳で育てられた赤ちゃんに多くみられていました。これは、母乳中にビタミンKが不足がちのことが多いことが関係していると考えられています。しかし、適切な時期に赤ちゃんにビタミンKを補給すればその大部分は予防できます。ビタミンKの服用については、医師の説明をよく聞いてください。

・妊娠中からバランスのよい食事を十分にとることが大切
 母乳は赤ちゃんにとって、いちばんよい栄養です。母親が健康で母乳が十分に出ていれば、生後5か月ごろまでは母乳だけでじょうぶに育ちます。ビタミンKを多く含む食品をあまり食べていない母親では、母乳中のビタミンK含有量が少なくなるといわれています。
 ビタミンKは、緑色野菜、海藻、納豆、チーズその他、多種多様な食品に含まれますので、妊娠中からバランスのとれた食事を十分にとることが大切です。このような配慮をすれば、赤ちゃんを育てるうえでの心配はいりません。

ビタミンKを上手にとる

1 食品中のビタミンK含有量

 先に述べたように、ビタミンKにはK1とK2の2種類があり、ビタミンKは、ほうれんそうなど緑色の濃い野菜に多く含まれています。わかめ、ひじきなどの海藻類や、植物油なども、ビタミンK1の供給源となります。
 ビタミンK2は、微生物により産生されるものなので、ビタミンK2を含む食品の数はそうたくさんありません。細菌を利用して発酵させる納豆やチーズなどの発酵食品と、一部の乳製品などに含まれています。特にビタミンK2の含有量が多いのは納豆ですが、これは発酵に用いる納豆菌がビタミンK2を産生する力が強いためです。
 ビタミンKをとるためには、発酵食品と緑葉野菜を上手に利用する必要があります。

2 ビタミンK2と腸内細菌

 腸内には多種多様の細菌がすみついています。これらの腸内細菌は、私たちの体内でビタミンK2をつくります。
 腸内細菌の種類や数は、年齢により、また同じ人でもその人の食生活や健康状態によっても変化します。したがって、腸内細菌によってどの程度のビタミンK2がつくりだされ、それがどの程度利用されているかは、いちがいにいえません。
 離乳期以後の人では、1日に1~1.5mg(1000~1500μg)が供給されているともいわれますが、吸収率(利用率)などくわしいことは不明です。

3 ビタミンKの吸収

 食品として摂取したビタミンKは、脂溶性ビタミンなので、その消化・吸収はほかの脂質と一緒に行われ、脂肪に溶けたかたちで小腸から吸収されます。吸収されたビタミンKは肝臓に運ばれたのち、体内の組織へと運ばれていきます。腸管からの吸収率は、食物中に含まれる脂肪の量とか、その人のからだの状態などによって大きく影響されるといわれています。
 一方、大腸内で腸内細菌によってつくられたビタミンK2については、そのまま大腸から吸収されるようです。しかし、それがどのくらい吸収され利用されるかは、よくわかっていません。

4 ビタミンKの必要量

 現在、ビタミンKの栄養所要量が定められているのは、米国とソ連だけです。米国のビタミンK栄養所要量は、必要量の半分を食事から摂取し、あと半分は体内で腸内細菌がつくるものを利用するという考え方で計算されています。また、すべてを食事から摂取することも考慮にいれて、所要量に幅をもたせ、成人1人1日当たり、70~140μgとしています。
 わが国では所要量は定められていませんが、必要量は成人でほぼ1日当たり100μg程度を目安にすればよいと考えられています。

おわりに

 通常は、離乳期以後の人では、ビタミンKの必要量は、食事からの摂取と、腸内細菌の合成したものを直接吸収することによって満たされていますので、欠乏症はほとんどみられません。
 しかし、最近、骨粗鬆症をおこしている老人では、血液中のビタミンKが少なくなっていることがわかりました。また、ビタミンKを与えると骨の強度が回復することも知られてきました。老人になると骨がもろくなりやすいので、ビタミンKの多い食品を食べることを心がけたいものです。
 問題になっている新生児・乳児のビタミンK欠乏性出血症も、予防対策が進み、最近では激減の傾向にあります。母乳栄養児に比較的多く発生するからといって、いたずらに母乳哺育に不安をいだくことは賢明ではないでしょう。ふだんから、また妊娠・授乳中は特に気をつけて、納豆などビタミンKを多く含む食品を食べるようにしましょう。

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