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ビタミンB1をかんがえる

はじめに

 かつてわが国では、ビタミンB1の欠乏でおこる脚気は国民病ともいわれ、広くまん延した病気でした。そして、第2次大戦後、食物が豊富にいきわたり、国民の栄養状態がよくなるにつれて、こうした病気もすっかり影をひそめていきました。

・忘れ去られていた脚気の再登場

 ところが、昭和47~48年ごろ、四国、九州、中国地方を中心にして、青少年層に脚気患者が続発したのです。
 現代の若者になぜ“過去の病気”扱いをされていた脚気が発生することになったのか。その原因と予防について、ビタミンB1の発見から脚気の克服にいたった道すじをたどりながら、また、ビタミンB1のからだの中での働きについて最近の知見をもとに考えていきます。

ビタミンB1の発見の歴史

1 米食民族におこる原因不明の奇病


 脚気という病気は、米を主食としている民族にずいぶん昔から発生していたようです。中国の古い医書に“脚弱”とか“脚気”という言葉で既に記載されています。
 わが国では奈良時代以降に、1日2食しか食べない上流階級に流行したといわれ、平安初期の物語などに“あしのけ”(脚の気。気は病気の意味)についての記述がみられています。

・“江戸煩い”の流行
 江戸時代に入り元禄年間になると、江戸の町では手足がしびれ、足がむくみ、よろよろ歩きとなって、最後は心臓病(脚気衝心)をおこして死亡する奇病にかかる町人が続出しました。江戸の風土病ともいわれ、たいへん恐れられたものです。
 これは、当時は知る由もありませんでしたが、江戸の町では庶民までが白米食をとることが普通になり、しかも副食が極めて貧弱で、必要な栄養素が十分とれず、ビタミンB1も欠乏したためなのです。
 この江戸煩い、すなわち脚気は、白米食の普及とともに、京都、大阪などの都市住民にもひろがり、原因不明のまま、明治時代に入っても患者は続出しました。

ビタミンB1の発見

 軍隊などで集団発生すると、士気にも影響します。富国強兵策をすすめた明治政府にとって、脚気の原因の解明は大きな課題となりました。当時、その原因については、伝染病説あるいは中毒説が有力でした。

・食事の改善で脚気の予防に成功
 この病気は食事に原因があるのではないかとはじめて栄養面に目をつけたのは海軍軍医の高木兼寛でした。彼は、明治l5年(1882年)、外洋へ訓練航海にでた軍艦の乗組員の食事を、和食から肉や野菜たっぷりの洋食にかえたところ、脚気患者の発生が非常に少なくなることを見つけました。
 こうして、脚気は食事内容を改善すると予防できることが認められました。

・“白米病”患者に“米ぬか”を与えて治療に成功
 脚気は日本だけでなく、同じ頃オランダ領インドネシアでも猛威をふるい、毎年何千人もの死者をだしていました。オランダのエイクマンは、この病気の原因についての研究を続けているうちに、ニワトリを白米の餌で育てると脚気に似た“白米病”にかかること、そして米ぬかを与えると症状がなくなることをつきとめ、1897年(明治30年)に発表しました。
 しかし、米ぬかの中のどんな成分が有効なのかはわかっていませんでした。
 米ぬかに含まれるこの未知の物質は、明治43年(1910年)に鈴木梅太郎によって多くの物質を含む結晶として取り出されました。ビタミンB1が純枠な形の物質として取り出されたのは、1926年(昭和元年)になってのことです。
 ちなみに、ビタミンのなかでいちばん最初に発見されたのは、このビタミンB1なのです。その後、ビタミンB1の体内での働きもしだいに明らかにされ、栄養学的な知識の向上もあって、人類がその歴史から脚気という病気を克服する道がひらかれたのです。

からだの中でビタミンB1はどのような働きをしているか

 ビタミンとは、食物の成分のうち、糖質(炭水化物)、脂肪、たんぱく質以外の有機化合物で、人間の健康保持のために欠かせないものです。必要量はごくわずかですが、人間の体内では合成できないので、食物として摂取することが必要です。
 それでは、摂取されたビタミンB1が、どのように吸収され、体内でどのように利用されていくかを述べましょう。

1 ビタミンB1吸収のしくみ

 食物として摂取されたビタミンB1は、主として小腸の腸管壁から摂取量に応じて吸収されますが、ぜんぶ吸収されるのでなく、吸収率は約60%とされています。また、からだの中には巧妙なしくみがあり、食物に含まれるビタミンB1量が少ない場合には、積極的に腸管壁から体内に取り込むしくみがあります。
 吸収されたB1は、肝臓をへて体内の各組織に送られ、利用されたあと、尿中に排泄されます。
 ビタミンB1を多く含む組織は、脳、肝臓、腎臓、心臓などで、多量に摂取した場合は肝臓に蓄えられます。

・吸収に影響を与えるもの
 ハマグリ、アサリ、シジミなどの貝類、コイ、マスなどの淡水魚、ワラビ、ゼンマイなどには、ビタミンB1を分解する酵素チアミナーゼ(アノイリナーゼともいう)が含まれています。これらの食品を生のままで食べると、せっかく摂ったビタミンB1が体内で壊される可能性があります。ただ、このチアミナーゼは熱に弱いので、煮たり焼いたりして食べれば心配いりません。
 また、人間でも、腸内細菌でチアミナーゼをつくる菌が生息している場合があり、実際に脚気をおこした患者のなかにわずかながらみられることがあります。

2 糖質の代謝とビタミンB1の働き

 体内に入ったビタミンB1は、糖質の代謝を手助けする大切な役目をします。

・ビタミンB1の手助けがないとブドウ糖の分解はすすまない
 食物として摂取された糖質(炭水化物)はブドウ糖にまで分解されて腸管から吸収されます。吸収されたブドウ糖は、細胞の中で、さらに次つぎとさまざまな物質につくりかえられ(こうした物質の流れを代謝といいます)、からだの維持や運動に必要なエネルギーをつくるのに使われます。
 こうした代謝が円滑にすすむためには酵素が必要ですが、この酵素にビタミンB1が結合して手助けをしてやらないと正常な働きができないのです。そこで、ビタミンB1は酵素を手助けする意味で「補酵素」とも呼ばれます。

・ビタミンB1不足だとエネルギーがつくれなくなる
 ですから、ビタミンB1が不足すれば、ブドウ糖の分解が、途中の段階で止まってしまい、エネルギーをつくりだせなくなります。
 このような結果、ブドウ糖をエネルギー源としている組織に障害がおこってくると考えられています。たとえば心臓、腎臓、肝臓などの組織で細胞がエネルギー不足となり、だるさとか、むくみ、あるいは心臓肥大などの脚気の症状がおこってくるとされています。

3 ビタミンB1と神経のかかわり

 最近では、ビタミンB1にはいま述べた補酵素としての働きのほかに、神経系に直接作用する働きもあるのではないかということも考えられています。
 まだ仮説の段階ですが、神経の細胞膜にはビタミンB1に対する特定の受容体(受け皿)が存在し、ビタミンB1が神経膜に結合したり、遊離したりすることで、神経の興奮や神経刺激の伝達が行われるのではないかという考え方です。
 神経系に対するビタミンB1の働きについては、いまなお不明な点が多く、今後の研究が必要です。

ビタミンB1はどれくらいとればよいか

1 ビタミンB1の1日所要量

 脚気などの欠乏症を防ぎ、また健康の保持・増進のために、1日にどれくらいのビタミンB1をとればよいのでしょうか。
 わが国のビタミンB1所要量は、エネルギー摂取量1000kcal当たり0.4mgと算定されています。

・成人男子で1日1mg、成人女子では0.8mgを目安に
 おおざっぱな目安を示すと、標準的な成人男子では1日に2500kcalの食事なのでビタミンB1を1mg、女子では1日2000kcal食べるとして0.8mg程度のビタミンB1をとる必要があります。
 年齢、体重、仕事の量などによって摂取するエネルギー量(食事量)は異なり、ビタミンB1所要量もちがってきます。個人個人の生活条件に合わせて、適切な量のビタミンB1をとることが大切です。

2 ビタミンB1の需要を増す要因
・激しいスポーツや肉体労働

 一般に、激しい運動や労働をすると、エネルギーが多く消費され、それに伴って食事の摂取量もふえてきます。1日に3500kcalの食事をする場合には、ビタミンB1を1.4mg程度とらなければなりません。

・糖質の多い食品のとり過ぎ
 ビタミンB1は糖質の代謝に欠かせないビタミンです。糖質の多いインスタント食品、清涼飲料、甘いお菓子などをとり過ぎると、ビタミンB1の需要が高まります。それだけでなく、このような食生活では食事中に含まれるビタミンB1量も不足がちなのがふつうです。所要量を下回らないよう注意してください。

ビタミンB1をどのくらいとっているか

 国民栄養調査によると、日本人のビタミンB1摂取量は、全国平均1人1日当たり1.4mg前後で、所要量を上回っています。ただし、これには個人差があって、所要量をかなり上回っている人もあれば、とり方がまだまだ少なすぎる人もいるのです。

1 摂取食品数からみたビタミンB1の摂取状況

 ビタミンB1は、心がけなければとりにくいビタミンです。

・摂取食品数が、少ないほどビタミンB1の摂取量も少ない
 昭和61年度の国民栄養調査から、摂取食品数とたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの摂取量との関係を調べてみると、1日に摂取する食品数が多くなるほど各栄養素の摂取量が多くなっています。
 ビタミンB1についても同様ですが、これを逆にいうと、1日に摂取する食品数が少ない人ほどビタミンB1を十分に摂取しにくい、ということです。

・調理による損失も考えて
 
ビタミンB1は水溶性ビタミンなので、食品を煮たり、焼いたりすると20~30%が失われるといわれています。この点からも、ビタミンB1を含む食品の数をできるだけ多くすることが大切といえます。

2 偏食とビタミンB1欠乏

・最近の若者に脚気が発生した原因は食生活に対する無関心と偏食

 はじめに述べたように、昭和47年頃から、西日本の青少年を中心に脚気患者が発生したことがありました。
 これらの青少年がビタミンB1欠乏をおこした原因は、発育期でビタミンB1の必要量が多いにもかかわらず、食生活に対する無関心から、偏食となり、ビタミンB1の摂取量が不足したためと考えられます。実際に調査の結果をみると、コーラ、ジユースなどの清涼飲料や、インスタント食品(ラーメン)などを好み、肉類、魚類、牛乳などを好まない者に脚気患者が多発していました。

・潜在性ビタミンB1欠乏症について
 現在、わが国では、ビタミンB1の典型的な欠乏症状(脚気)を呈する人はほとんどみられません。しかし、欠乏状態まではいかないけれども血液中のビタミンB1濃度を調べた結果、低めの人がかなりいるということも指摘されています。
 このような人では、栄養素のバランスのわるい食生活を長く続けたりすれば、本当のビタミンB1欠乏症をおこす可能性もあります。

ビタミンB1が不足するとどんな症状がおこってくるか

1 不定愁訴、脚気様愁訴

 ビタミンB1の不足状態がつづくと、はじめはだるさだけですが、そのうち、食欲不振、肩こり、頭重、めまい、下肢のしびれ感、息切れ、動悸などさまざまな症状を訴えてきます。これを「脚気様愁訴」といいます。

・脚気と似た症状をおこすもの
 これと似たような症状を示すものに、不定愁訴症候群、あるいは自律神経失調症があります。
 また、いわゆる“夏バテ”もそのひとつです。脚気は夏に発生することが多いので、だるさや食欲不振が夏におこり、だんだんひどくなっていくときは、あたまから夏バテときめつけずに、脚気ということも考えて医師の診断をうけることが大切です。

2 神経障害

・末梢神経障害

 ビタミンB1欠之状態になると、末梢神経がおかされてきます(脚気による多発神経炎)。
 下肢にびりびり感や、灼熱感がおこり、知覚がにぶくなります。やがて運動神経の麻卑がきて、下肢の力がぬけたようになり、つまずきやすくなります。

ビタミンB1欠乏と中枢神経障害
 アルコール依存症患者がかかるといわれている病気のひとつに、ウエルニッケ脳症があります。この病気では、主として中枢神経がおかされ、眼球運動障害、意識障害、よろめき歩行などの症状がおこります。
 ビタミンB1剤を大量に投与すると効果がみられることから、ビタミンB1欠乏を含む栄養障害が原因ではないかと考えられていますが、詳しいことはまだわかっていません。

おわりに

・ビタミンB1の上手なとり方

 からだに必要なビタミンB1は、バランスのよい食事をしていれば十分とることができます。しかし、いったん偏食におちいると、ビタミンB1を摂取できる食品は意外と限られてきます。
 白米に含まれるビタミンB1は、微量(めし100g中に0.03mg)です。したがって、白米を主食にして副食物が貧弱で粗末であれば、必要な栄養素を十分にとれず、脚気にかかりやすくなります。
 先に述べたように、1日に摂取する食品の数が多いほど、結果的にはたんぱく質、ビタミンB1およびその他のビタミン、ミネラルの摂取量が高くなります。
 偏食せず、いろいろな食品をとりまぜてなるべく皿数を多くすること、これがビタミンB1を上手に摂取し、健康を保持・増進するための最もよい方法といえましょう。

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