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生活習慣病予防の最新知識

人間が生命を維持していくうえで、タンパク、脂肪、糖質、ビタミン、ミネラルという栄養素はなくてはならないものですが、それをどのような形で食生活にとり入れていくのかは、歴史的、文化的、経済的な背景もあり、なかなか難しい問題です。日本人の食生活の欧米化が進むにしたがって、がん、心疾患、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病が深刻化しています。長年この問題を研究してきた聖マリアンナ医科大学病院栄養部の中村丁次部長に、生活習慣病を予防する食生活について聞きました。


向上した日本人の栄養状態

 日本人の食生活はかつて、高塩分、高炭水化物、低動物性タンパクというパターンでした。それが戦後、食生活の欧米化が急激に進み、日本食のよさと洋食のよさが相まって、日本人の栄養状態が向上し、健康状態も大幅に改善され、日本はついに世界一の長寿国となりました。
 中村部長は「日本人の食生活が変わってきたのは明治維新以降といわれています。肉や牛乳、卵を食べることがいいこととされ、その西欧化の流れは戦後、米国の食料援助でいっそうスピードアップしました。江戸時代から明治初期のころの食事は、動物性タンパクと脂肪、ある種のビタミン、ミネラルが不足した低栄養状態でした。油は当時、高価で、多くの人はご飯と漬け物と野菜の煮物くらいしか食べていませんでした。でも、総カロリーは2,000キロカロリー程度あり、この数字は現在とあまり変わっていません。それが、欧米化が進むなかで、植物性タンパクが減って動物性タンパクが増え、糖質が減る一方で脂肪が増えたのです。脂肪を摂取しないと脂溶性ビタミンの吸収が悪いのですが、脂肪をとるようになったこともあり、ビタミン、ミネラルも十分にとられるようになりました。その結果、国民の体格が向上し、各種栄養素の欠乏症もなくなり、免疫機能も向上して感染症が減り、脳出血で亡くなる人も減りました」と、ここ1世紀半の日本人の食生活の変化を総括します。
 コレステロールは血管などの細胞壁を作ったり、ビタミンDやホルモンの合成などに利用されるなど、重要な役割を担っています。いまでこそ、何かと評判の悪いコレステロールですが、かつてはコレステロール不足で血管がもろくなり、そのうえ食塩の摂取が多くて血圧が高いこともあって、脳の血管が切れる脳出血で亡くなる人が多かったのです。脳出血が減ったのは、このような栄養状態の改善が大きく寄与しているのです。
 中村部長は「私が子どものころはみな、冬はしもやけ、あかぎれの手をしていたものですが、いまではほとんど見られません。それから、明るい所からいきなり暗い所に入ると一時的にものが見えなくなりますが、しばらくすると見えるようになります。これを暗順応といい、脂溶性のビタミンであるビタミンAが関係しています。かつて、ビタミンAが不足していた時代には夜盲症に悩む子どもが多かったものです。幸いなことに、当時の日本では肝油ドロップが配付されたので、失明に至ることはありませんでした」と、話しています。
 
欧米化の弊害

 世界一の長寿国となり、日本食のよさが世界的に見直されるなか、拡大する外食産業や深夜営業のコンビニエンスストアなど社会環境の変化も後押しをして、食生活の欧米化はいっそう進んでいます。そして、行きすぎた高カロリー食、高脂肪食などが誘因となって、現在、高血圧、高脂血症、虚血性心疾患、脳卒中、大腸がん、乳がん、胃がん、糖尿病などが増え、大きな社会問題になっています。
 中村部長は「平成に入ると総エネルギーに対する脂肪の割合が、上限とされる25%を超え、このころから欧米化の問題点が顕在化してきたのです。昨年は26.4%でした。明治のころは5%か6%ぐらいでしたから、急激な変化といえます。血中コレステロール値が増えて、心臓病や高脂血症、糖尿病が増加しました。一方、欧米では現在の40%を30%に減らすことを目標にしています。それでは、日本人も30%を上限にしていいかというと、私の印象ではノーです。というのも、現在、子どもたちのコレステロールはすでに米国の子どもたちよりも高くなっているし、大人の糖尿病の発症率は米国人とほとんど変わらないからです。最近、日本人などモンゴル民族は節約遺伝子という遺伝子を持ち、高脂肪食やに特に弱いことが分かってきました。だから日本人は25%あたりでブレーキをかけなくてはいけないと思います」と、脂肪を減らすことの大切さを強調します。
 
栄養バランスが大切

 過食によるエネルギー過多が原因で起こる病気としては、糖尿病、高血圧、肥満、高脂血症、動脈硬化、脂肪肝、胆石、高尿酸血症などがあります。さらに、動脈硬化が進むことで心臓病のリスクが高まり、糖尿病や高血圧になることで腎臓病のリスクが高まります。しかし、総エネルギー以上に、各種栄養素のバランスが大切です。残念ながら、これだけ食べていればすべての栄養素を満たすという食品はありません。そこで、ご飯やパン、麺類で糖質を十分にとり、肉、魚、卵、豆類などでタンパクと脂質をとり、野菜や果物でビタミン、ミネラル、食物繊維をとるということが大切になります。厚生労働省は一日に30品目を食べることを奨励しています。30品目といっても同じような食品ばかりでは意味がないので、(1)魚、肉、卵、大豆 (2)牛乳、乳製品、小魚など (3)緑黄色野菜 (4)その他の野菜、果物(5)米、パン、麺、イモ (6)食用油、バター、マーガリンの6群の食品をもれなく組み合わせることが大切です。     
 現在の日本人に不足している栄養素はほとんどありませんが、唯一、カルシウムが不足しています。カルシウムは成人で一日600mg から700mg 必要とされ、骨粗鬆(しょう)症が心配される人は一日1,000mg以上ほしいところです。でも、平成9年の国民栄養調査では、日本人の平均は571mg です。とくに若い世代、それも20代、30代の女性では、必要量の8割程度しか摂取していないといいます。カルシウムは牛乳や乳製品、小魚、緑黄色野菜などに多く含まれており、牛乳はコップ1杯に200mg程度含まれています。また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを同時にとることも大切です。ビタミンDは、肝臓、卵黄、バターなどに多く含まれています。
 日本食は生活習慣病予防にはたいへんよいのですが、数少ない欠点の1つに食塩が多いことが挙げられます。食塩過多が高血圧につながるメカニズムは、腎臓のナトリウム排泄機能が低下した状態で食塩を大量に摂取すると、血液中のナトリウム濃度が高くなり、血管の平滑筋細胞内のナトリウム濃度が上昇、平滑筋が収縮して血圧が上昇すると考えられています。現在、日本人の食塩の平均摂取量は一日約13グラムですが、厚生労働省の「健康日本21」の目標では、一日10グラム以下となっています。
 真っ白に精製された砂糖や食塩など、食品の加工度が高まったため、これまで不純物のなかに混ざっていた亜鉛やマグネシウムなどの微量元素が不足するという問題も、一部で起こっています。亜鉛が不足すると味覚障害が起こり、マグネシウムが不足すると動脈硬化の促進因子となります。
 
■6つの基礎食品群
食品の種別
第1義的にとれる栄養素
副次的にとれる栄養素
1群
魚・肉・卵・大豆 たんぱく質 肉類は脂肪、レバーは鉄分、豚肉はビタミンB1、その他はビタミンA,B2、大豆はカルシウム
2群
牛乳・乳製品・骨ごと食べられる魚 カルシウム 牛乳、粉乳はビタミンB群
3群
緑黄色野菜 カロチン(ビタミンA) ビタミンC
4群
その他の野菜・果物 ビタミンC 野菜はカリウム、カルシウム
5群
米・パン・麺・イモ 穀類 7分づき米、胚芽米、イモ類はビタミンB1
6群
食用油・バター・マーガリン 脂肪 ビタミンA,E
(厚生労働省)
食べ方も問題

 食生活の大切さは、その栄養の問題だけではありません。家族などと、一日3回規則正しく、よくかんで食べることが大切です。朝は副腎皮質ホルモンの分泌が多いため、朝食はエネルギーとなってよく消費されますが、夜間はホルモンの分泌が少なくなり、余ったエネルギーは体脂肪として体に蓄えられます。ですから、夜間の食べ過ぎはにつながるので、夜は食べ過ぎないことが大切です。また、まとめ食いをすると、食後のインスリンの分泌が多くなって体脂肪が合成されやすくなります。食べる速度も、速すぎると、脳下垂体下部から満腹の信号が出るタイミングが遅れ、ついつい食べ過ぎてしまいます。早食いではインスリン分泌が刺激されるし、そしゃく回数が少ないので消費エネルギーも少なくなります。ですから1口で20回以上かむよう心がけます。中村部長らが、一日2,200キロカロリーの食事をしている入院患者を3週間にわたって調べたところ、太っている人ほど早食いだったそうです。
 
変わった不飽和脂肪酸神話

 「お酢を飲むと体が柔らかくなる」「海藻を食べると髪がふさふさ生える」など、昔からさまざまな健康にかかわる言い伝えがあります。「腹八分、医者知らず」など、いまでも正しいと考えられる言い伝えも数多くありますが、科学的には全く根拠のないものもかなりあります。そういう意味では、10年前に常識だったものでも、今では少し疑問符つきになっているものが結構あります。
 十数年前から、「植物油はコレステロールを下げ、動物油はコレステロールを上げる」ということがさかんに言われ、サラダ油やマーガリンなど健康のために植物油を摂取する人が増えました。しかし最近、植物油の生活習慣病予防効果はそれほどでもないことが分かってきました。中村部長は「植物油にはリノール酸が多いことから、リノール酸を多く含む食事はコレステロールを下げて心臓病のリスクを減らすと考えられていました。しかし米国の10年間にわたる追跡調査の結果、このような食事は心臓病の死亡率も総死亡率も下げないことが分かりました。逆にがんの発症を増やし、善玉コレステロール(HDL)を減らすとともに、長期的にみると悪玉のLDLを減らす作用もないことが分かりました。もちろん、リノール酸は必須脂肪酸なので、とらないと欠乏症を起こします。問題は必要量の何十倍も摂取していることで、脂肪の摂取量を減らすためにも植物油の摂取は減らした方がいいと思います」とアドバイスをしています。
 脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。肉の脂身やバターなどに含まれる飽和脂肪酸は、体内でコレステロールになりますが、とりすぎると血中のコレステロールが上昇して、高脂血症などを引き起こします。不飽和脂肪酸は、さらに単価脂肪酸と多価脂肪酸に分かれます。単価脂肪酸のオレイン酸はオリーブ油などに多く含まれ、コレステロールを下げ、しかも善玉コレステロールを減らさないという作用があり、生活習慣病予防によいとされています。多価脂肪酸のうちの、イコサペンタエン酸(IPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などn3系脂肪酸は、魚の、なかでもサバやサンマなど青身の魚に多く含まれており、血小板の凝集を抑制して血栓を予防、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞などを予防するほか、高血圧、アレルギー疾患、がんなどを抑制するといわれています。問題のリノール酸はn6系脂肪酸と呼ばれています。つまり、肉の脂身を減らして、調理油は植物性を大さじ1、2杯とし、魚類は青身の魚をできるだけ選択することが、生活習慣病予防にいいようです。
 
注目される腸内細菌

 逆に、ますますその評価が高まっているものもあります。10数年前から、食物繊維はカロリーとならず、便通をよくすることから健康食品として見直されてきました。その効用としては、、糖尿病、高脂血症、動脈硬化、便秘、大腸がんなどの予防です。また、海藻に含まれている食物繊維は塩分の排泄を促進するので高血圧予防に効果があります。この食物繊維が最近、大腸内で腸内細菌の働きで発酵して脂肪酸となり、腸管のぜんどう運動のエネルギーになったり、肝臓で脂肪の合成を抑制するなど、積極的に健康に貢献していることが分かってきました。ただし、食物繊維にはカルシウムや鉄などの栄養素の吸収を阻害する働きもあるので、一日20グラム から25グラムを目標として、必要以上の食べ過ぎには注意しましょう。
 このような腸内細菌による発酵現象に関しては、糖質でも見直されています。中村部長は「これまで、糖質はとり過ぎると脂肪になるので、食べ過ぎないようにとされていましたが、最近、糖質が脂肪に変換されることはあまりないのではないか、と指摘されています。糖質の中には、食物繊維と同様に、胃や小腸で消化されないまま大腸に行き、腸内細菌で発酵するものがあります。この難消化性糖質はご飯にも含まれており、最近、便秘の人が増えている理由の1つにご飯の摂取量の減少が挙げられています。ですから、穀物などの糖質の摂取量が減っていることを、もう一度見直すことが必要だと思います」と指摘しています。
 
若い人の食生活が問題

 7歳から14歳までの日本人の脂肪エネルギー比率が31%に達するなど、若い世代の食生活が乱れています。中村部長は「今の子どもたちは外食の機会が増え、いつでもどこでも何でも食べられます。子どものころは、食生活の習慣が舌に刷り込まれるプリンティングが行われるという意味で大切です。成長期には栄養の必要量が増大してどうしても高脂肪食になりますが、成人期になれば回帰現象が起こって日本食に戻り、脂肪の摂取量も減って動脈硬化に対してブレーキがかかります。日本人は年をとると自然に食事の内容が肉から魚に戻りますが、西洋食がプリンティングされたいまの子どもたちが大人になったら、どうなるのでしょう。欧米人のように一生、肉を食べ続けるのではないでしょうか。和食のよさを子どもたちに教育することが大切です」と警告しています。
 子どもたちの食生活の問題はその食事内容とともに、食べ方の問題もあります。中村部長は「今の子どもの食事では、食物繊維や穀類の摂取が減る一方で、脂肪と動物性タンパクが増え、おかず中心になっています。左手にご飯を持って、おかずとご飯を口の中で混ぜながら食べる習慣がなくなり、まるで洋食のコース料理のように、まずおかずだけを食べて、最後にご飯だけを食べる。これではどうしても糖質が少なくなります。また、朝食抜きとか、遅い時間の夕食など、伝統的な食べ方が崩れています」と指摘しています。
 若い学生たちの食生活も問題です。家庭で食事をする機会がぐんと減り、スナック菓子などばかりで間食と食事との区別がつかなくなっています。中村部長は、若い女性のがとくに大きな問題だと指摘しています。「厚生労働省が若い女性にアンケート調査をしたところ、彼女らが理想としている体重は、BMI(体重/身長の2乗)でいうと19でした。18.5未満が栄養失調状態ですから、彼女らの理想は栄養失調なのです。このため一日1,000キロカロリーとか800キロカロリーなどという無理なダイエットが行われ、貧血になったり、生理が止まったりします。夜盲症を起こしたり、しもやけやあかぎれの女性もいます。また、カルシウムが不足しているので、年をとったら骨粗鬆症が心配されます」と話しています。
 人間に必要な栄養素すべての必要量を満たすためには、最低でも一日1,200キロカロリーの食事が必要です。若い女性はだいたい一日1,800キロカロリーとるので、1,800から1,200キロカロリーを引くと、一日600カロリーのダイエット。つまり一カ月で18,000キロカロリーのが限界です。一方、体重1キロ減らすためには食事で7,000キロカロリー減らすことが必要で、18,000キロカロリーなら2.5キロの体重減となります。中村部長は「1週間に0.5キロ、1カ月なら2キロがダイエットの限界です」と、無理なを戒めます。
 成人男性については不規則な食事とアルコールの問題が中心です。しかし、人間ドックなど検診の普及とともに、生活習慣病などに関する医学知識が広まったおかげで、食生活の欧米化にも少しずつブレーキがかかりつつあるようです。アルコールについては、飲み過ぎると脂肪肝、肝炎、肝硬変などの肝臓病だけでなく、膵(すい)炎、胃炎、胃潰瘍(かいよう)、食道がん、糖尿病、高脂肪血症、高血圧、下痢、ビタミン欠乏症、アルコール依存症の誘因となります。飲酒習慣は、一日でビール1本か日本酒なら1合、ウイスキーならダブル1杯。週に2回は禁酒することも大切です。
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